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参考資料5.3-2

DGPS(Differential Global Positioning System)の現状

出典:「海と安全」1997年9月号(日本海難防止協会)「海上保安庁のDGPS」

海上保安庁灯台部電波標識課 主任電波標識技術官 西田之重

 

船舶の輻輳海域、狭水路あるいは港湾の出入口等の海域での事故が絶えず、このような危険海域での安全航行にはより精度の高い電波標識の設置要望が強い。

これに応えるため海上保安庁では「ディファレンシャルGPS(DGPS)」の整備を進めており、去る3月27日には剣埼と大王埼において正式に運用を開始したので、その関連するところも含め現状を紹介する。

 

GPS

GPSは現在、米国国防総省を中心に運輸省、国防地図局およびNATO関係国等でジョイントプログラムオフィスを設置し、1998牢12月から1日24時間の測位が可能な体制で運用されている。

ご存じの通り、GPSは本来軍事用システムであるため、衛星搭載機能の一部である標準測位システム(SPS)のみ民間に開放されている。このSPSによる測位では選択利用性(SA)による誤差要因が大きく、水平面内での測位精度は2DRMS(95%誤差円の半径)で100m、垂直面では156mと公表されている。誤差要因を表1に示す。

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