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2)中ノ瀬西側の南航船の航行水域の境界線(現在は中ノ瀬B、CおよびD灯浮標から西側1,000mライン)標示についての検討と対応

中ノ瀬西側の南航船の航行水域の境界線(現在は中ノ瀬B、CおよびD灯浮標から西側1,000mライン)を的確に把握する上で、その標示が望まれるが、中ノ瀬西側水域の利用とその位置づけ等についての今後の総合的検討の中で対応する必要がある。

〔後述(6)の2)参照〕

 

(3)航行支援体制について

1)進路警戒船業務の強化

進路警戒船は巨大船等の航路における航行に伴い生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するために配備される。

その主な任務は、巨大船等の目となり耳となって、その進路にかかわる情報を巨大船等に与えて航行の安全を図り、事故発生に際しては被害の拡延を防止し損害を局限することにあるが、航行他船に対しても巨大船等の航行情報を提供し、相互の安全確保に協力を依頼する等が業務の実態である。

中ノ瀬西側水域での大型タンカー航行に当っては、(1)に設定した基準の進路を確保し、適切な操船を行うため、進路警戒船の業務について、特に以下の強化を図る必要がある。

?航行他船への積極的な協力依頼の励行と、当該大型タンカーの進路の確保につとめる。

?浦賀水道航路出抗後、中ノ瀬西側水域航行においても進路警戒業務を続行させる。

2)油流出事故発生に際しての初期防除措置をとるための支援船配備の検討

?中ノ瀬西側水域へのシングルハル大型タンカーの受入について

当該水域へのシングルハル大型タンカーの受入については、船体強度は別として、その操縦性能の面ではダブルハル大型タンカーと異るものではない。

従って、(1)に設定した基準の進路と操船法を厳格に遵守し、進路警戒船等による適切な支援や航行の安全確保に必要な情報を入手し、着実に対応することにより、操船的にはダブルハル大型タンカーと同様の受入条件にあるものとする。

?発災時の初期防除のための支援船配備について

シングルハルタンカーにおいて坐礁や衝突事故が発生した場合、船体構造上ダブルハルタンカーに較べて油流出をおこす確率は高く二次災害発生のリスクは相対的に大きいといわれる。

従って、シングルハル大型タンカーの中ノ瀬西側水域北航に当っては、坐礁や衝突事

 

 

 

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