日本財団 図書館


もなお、バラスト排出口を監視しなければなりません。特にタンク底部をさらえるときが最も油が出やすいものです。もし油が認められた場合には、バラストの排出を直ちに中止し、その残りはスロップタンクヘ移送しなければなりません。

他に注意すべきことは、ダーティタンクのバルブがしっかり閉っていない場合、バラスト排出時にそのタンクヘ水が入ってしまうことです。ダーティタンクヘー度入った水は油分を含んでいるため、船外へ排出できずスロップタンクヘ回収することになり、時間的余裕もなく積荷に支障を来すことになります。

バラスト排出時、バルブの操作ミスで上記のごとき事態を起こさぬよう、使用禁止のバルブはシールしておくべきです。

また、バラスト航海中、空のタンクもしばしば点検してバルブのゆるみ、その他によるダーティタンク内への漏水に注意しなければなりません。

〈漏油対策〉

クリーンバラストの排出中、海面に油膜を生した場合は、ただちに処理する必要があります。このような場合に備え、バラストの排出に先立ち、油処理剤等を直ちに使用できる状態に用意しておく事が必要です。

一般にクリーンバラストの排出時に大量の油が流出することはまれであり、流出しても発見が早ければ本船にて処理することが可能です。

178-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION