(5)最適上下端板
最適断面形状調査で高揚力舵としてB型が決定できたので、高揚力舵にさらに揚力を付加してやるという目的で、B型舵に6種端板を装備した時の揚力、抗力増加状況を調査した。図10は端板無を1とした時の各端板装備時の揚力、抗力の増加状況を示すものである。
端板の大きさについては、設計上から両型とも“大”は非現実的であり、(本試験でとりあげたのは端板効果を顕著に示すために採用した。)“中”までである。
上記検討は失速の生じていない舵角におけるものであり、現実には失速発生後の状況も考慮する必要がある。図11は各端板装備時の揚力特性を示す。舵角20°付近から失速が発生しており、失速後は“両端板とも大”および“角型中”については揚力は急激に減少しておりこれらの端板を選択することは得策ではない。以上の選択手順から丸型中が最適上下端板で、端板無に対して11%強の揚力増加が期待できる。