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2.2 基本構造

 

1)ポンプ高速化には、高速電動機と伴に、インバータ制御を採用し、ファン型強制冷却電動機付とした。

2)ポンプは小型軽量化、簡素化、分解組立作業が安易な単段式遠心ポンプの構造とした。

3)ポンプと高速電動機との結合はリジット一体型とし、共通台板を廃止した。

4)ポンプ単独軸受けを排し電動機軸受けでポンプの回転体を支持する構造とした。

5)ポンプ加工精度は量産化に対応できるようJIS小型渦巻ポンプ(JIS B 8311)に準じたものとした。

6)ポンプ軸封部はメカニカルシール式を採用する。

メカニカルシールが漏洩しても液が電動機内に侵入しない構造とした。

7)メカニカルシールは型状の異なったスプリング回転型アンバランス式とバランス式静止型シールの2種類を比較することとした。

8)立、横型駆動方式可能な構造とした。

 

2.3 立証試験要目

 

主なもの

1)高速電動機の無負荷運転

2)ポンプ性能試験

インバータ制御による各回転数ごとの性能曲線採取

3)ケーシングボリュートラジアル荷重の計測

4)騒音、振動計測記録

5)ポンプ軸振れ計測

6)連続運転(耐久試験)

7)その他

試験揚液:清水、常温

 

2.4 試験結果

 

今回の研究開発品は仕様目標値出力37kW、回転数〜6000rpmとした。

試験では運転開始より約250時間の連続運転において騒音、振動、軸封メカニカルシールの漏れは無く、振動値や騒音値はJIS B 8301(遠心ポンプの試験及び検査方法)やSM A246(船舶用電動遠心ポンプの標準製造仕様書)の規定値内である。

高速化への実証が可能となった。

 

 

 

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