2-2 プリテスト(事前評価)
試作機設計に先立ち、2段過給装置の成立性、及び試作部品の仕様決定と基礎データー操りの為、生産機を使用しプリテストを実施した。
(1)プリテスト確認内容
?上段目過給機のみ作動での低速域トルク確認
?l段目、2段目過給機を作動させての中、高遠城性能確認
?過給機1個作動から2個作動への切替タイミング検討
?過給機、噴射ポンプ特性、仕様の決定
(2)プリテスト結果より以下の点が確認でき1次試作設計へ反映した。
?過給機1個作動から2個作動へ切替るシステムで目標性能を達成できる見通しがついた。
?過給機の特性、仕様の決定
?燃料噴射ポンプの燃料噴射特性の決定
2-3 1次試作設計
前述した様に試作機のベース機関は 当社生産機SX420とし艇搭載性 及び給排気管の取り回しを考慮し、過給機を機関右舷側排気マニフォルド側面にレイアウトし、排気マニフォルドは強度確保の為 鋳鉄製の物を新規設計した。
熱的に厳しい環境にさらされる排気切替バルブは 熱的に有利と思われる2段目過給機の後に配置し過給機出口側にて切替制御を実施する事とした。制御システムの仕様は、費用、日程を最小限に抑える為 自動車用部品の流用、改造等を中心に対応した。
その為、給気、排気の両制御は別々の専用コントローラーを試作。又、テスト時の適合容易化を考慮し各タイミングを任意に調整ができる仕様とした。排気及び、給気切替バルブは自動車用量産品を流用し一部追加工にて使用する事とした。
[表.2][表.3]に試作機部品、制御系部品仕様、[図.1]に試作機のシステム図を示す。