的な配置設計と素材は同じだが、船舶用LNGタンクの厳しい環境内で信頼性の高い運転を行えるように軸受潤滑系統に改良が加えられている。
こうした改良設計では、吐出側フランジ連結部のポンプ環境から軸受潤滑油を分離している。そのために、自浄型ろ過システムを組み込んで上下の両軸受に清浄な潤滑油を計量供給すると共に、不凍液注入管向け連結部を設けている。
フィルタは、吐出側フランジまでの延長部に組み込まれている。流体は金属製のフィルタエレメントを通過し、そのろ液は内部通路を通って上下両軸受まで達するとその流量は内蔵オリフィスで調節される。
LPGには、タンクの壁、配管などからはげ落ちたさび粒子が混入する。また、液体中に飛沫水分が混入する可能性もある。そのため、LNG液が優れた誘電体の役割を果たすとは思えない。したがって、ポンプ接続箱内の電気接続とアセンブリを介したタンク給電部の電気接続のやり方には、特に注意を払う必要がある。ポンプ接続箱の入力側は、低温ケーブル専用クランドを使って液密状態に密封する。接続部自体は、それぞれ被覆し、熟活性化シール化合物で密閉する。最後に、接続箱にシール化合物を充満させ、液体の侵入と汚染を防止する。
ポンプは、タンクの床にある支持台上にボルト締めする。封じ込めシステム、支持構造物、ポンプ、吐出側配管の膨張差に対しては、吐出側配管系統のたわみ性がうまく対応する。
液中モータポンプは、1960年代初期からLPG輸送船に使用されてきた。さまざまなタンク構成のLPG輸送船には、在来型ポンプと出力300kW以下のモータが装備されてきた。こうしたモータのサイズは顧客側のニーズに合わせて設定されているが、将来使用される大型ポンプの可用性に制限を加えるものではない。
LNG輸送船の電気系統に対する電源及びその設計と接続は、LPC輸送船の場合と変わらない。
参考文献
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