と低温側との温度がほぼ等しくなる。希望するモル均衡を達成するために、タービン排気ガス流の一部が復熱器を通って流れなくなる。代わりに、その部分(残りの不釣り合いな排気ガス)は別の並行する熱交換器を通って流れる。このonce-through管状熱交換器は、不釣り合いな排気流内の残りのタービン排熱を復熱させるために、HPQXと同じ燃料/水供給を使用する。
並行排熱回収装置
ガスタービンの排気流は復熱器と、2番目の一般的once-through管状熱交換器(復熱器と並行して作動する)とに精密に分離される。この部分の排気流の熱は蒸留液と水との混合物(HPQXに使用されるのと同じ熱回収液体)の管内流によって回収される。再加熱燃焼によって、動力タービン入口温度は500から900°Fに上昇することが期待される。また、タービン排気流はコンプレッサ吐出温度よりも200ないし400°F高くなると予想され、HPQXからの流出物はさらに過熱されて排気温度に極めて近づぐことが望ましい。HPQX流出物を過熱した後に残る熱は、燃料と水の混合物によって回収される。水蒸気と蒸発気との2つの流れは合流して、ガスタービン燃焼室へ噴射される前の部分酸化ユニットへの全燃料流を形成する。熟交換器から出てくる冷えた排気ガスは、復熱器から出てくる冷えた排気ガスと合流して全スタックガス流となる。この排気ガスの水分は凝縮、濾過され、リサイクルされる。
閉ループ冷却される自由出力タービン
前述のように、自由出力タービンは水蒸気と過熱蒸発気とで構成される燃料ガスの流れを使って冷却されることが期待される。燃料ガスは必要な冷却の実施後に動力タービンから回収される。燃料の流れは比較的小さな温度上昇を伴う必要な冷却をもたらすために妥当な流れよりも多い。これは主燃焼室の場合とほぼ等しい発火温度に基づく。超合金、特殊鋳造、ガス側被覆で造られるブレードやベーンとともに、大きな冷却剤の流れが、かなり高い発火温度をサポートする。この冷却剤はこの高い温度での内部金属表面への酸化防止被覆を必要としない点で空気に勝る。再加熱燃焼室内の化学式どおりの燃焼には、とりわけ充分な水蒸気噴射のもとで、明確な可能性がある。動力タービンの排気温度が再加熱燃焼室内の化学式どおりの発火温度を制限することはない。現存する合金や材料を使ってきわめて接近した温度が得られる。
部分酸化ユニット
動力タービンから出てくる水蒸気と過熱蒸発気の高温流は、小流量の高温空気と予混合され、部分酸化触媒のベッドを通過させられる。このベッドからの流出物は自動点火でき、NOxがきわめて小さい排気を生じる、高温の、水素に富んだ燃料ガスである。この燃料ガスは主燃焼室と再過熱燃焼室との両方で燃やされる。
再加熱燃焼室
再加熱燃焼室は、ブレードやベーンの冷却と独特な水素燃焼に関連した現存技術に頼っている。主燃焼室に関連するハードウエアは存在しないであろう。自由出力タービンへ入る前に、高温の、水素に富んだ自動点火可能な低NOx燃料ガスが最終タービン段のブレードやベーンの後縁から主エア通路へ導入される。燃料の流れは冷却をもたらす。