SEMPプログラムの審査(SEMP Program Audits)
テイラーは、 SEMPプログラムの履行状況と効果を評価するために、定期的にそのプログラムを審査する。その審査の目標は、テイラーの施設における作業者の安全と環境を確保するために必要に応じてSEMPを調整し、改善することにある。
テイラーの操業管理者は、審査を行い、それに応える責任を負っている。審査の目的は、全てのSEMPプログラムの要素が適切であり、SEMPプログラムには必要な要素が含まれており、また各SEMPプログラム要素が効果的に実行されることを確保することにある。
開発と実行に係る費用
このケース・スタディSEMPの開発と実行に係る費用は、以上に説明するように、2つの構成要素、すなわちその現場では決まらないもの(会社全体)とその現場特定のものからなる。このケース・スタディで費やされた人・時間と費用は表2に示すとおりである。この表の数値には、テイラーのケース・スタディSEMPを開発し、実行するために特別に必要となった項目に対するテイラーとパラゴンの両方の労力と費用が含まれている(テイラーが既に決めている事項又はSEMP要件に係わらず進行中の事項の費用は含まれない。)。従って、この数値は、このケース・スタディSEMPプログラムの人・時間と費用の増加を反映している。
結論
このケース・スタディは費用効果のあるSEMPプログラムを論証している。このプログラムの結果として、これらのプラットフォームにおける操業のリスク水準は幾つかの点で下げられた。安全な施設を確実にすることを目的とする多数のプログラム、手順と心得が、有効な方法で実施され、継続的に活用されるように、SEMPマニュアルの中で明確にされ、系統立てられ、調整されてきた。これらのプログラムの各々は、内容、実行と責任に関して文書化されている。さらにSEMPプログラムの結果として、プラットフォームの物理的限界を更新図面、追加文書と危険分析によってより十分に明確にしている。不適切なパイピング設計仕様の分析や小さすぎる圧力リリーフ弁を含むいくらかの設備不足は、除去されてきた。結局、更新図面、作業手順書と変更手順の管理の開発へのオペレーターの参加は、施設の作業限界に対する彼らの意識を高めることとなった。