2.2.3 OTC8361 小型構造物の信頼性及びリスク特性
Life Cycle Reliability&Risk Characteristics Of Minimum Structures
Robert Bea,Dept.Of Civil&Environmental Engineering,
University of California at Berkeley,and
Michael Craig,and Tom Miller,UNOCAL Corporation.
概要
世界中の着底式オフショア構造物には様々の形状があるが、コストと稼動までの期間短縮の理由から通常の4本足プラットホームに比べて小型かつ簡便なタイプがまず使用される。
ここでは、3つの簡便タイプと1つの通常タイプについて、安全性(safety)、耐久性(durability)、有用性(servicebility)、適合性(compatibility)という4つの使用可能期間全体を通じての特性(life―cyclequality)をベースに、信頼性とリスクに関し詳細に検討する。前者は3本足ヤグラ(tripod)、ブレース付ケーソン(braced caisson)、及びワイヤー支持ケーソン(guyed cassion)であり、水深30m〜66mのメキシコ湾に設置されている。構造の設計は全てAPIガイドラインに従っている。
代替構造物についての設計、建造、オペレーションを含む解析結果も集約している。又、全期間を通じてのヒューマンエラーの影響も含んでいる。損傷の重要度と代替構造物の損傷許容度合(頑健性)についても示されている。
はじめに
検討している4つの構造物はUNOCAL社のものである。当初、検討の目的は、各構造物の上記4つの特性に関連するライフサイクルリスクに対するコストの評価法を開発し、実際に適用することにあった。リスクコストには構造物自体に起因するものと、人間に起因するものがある。両者の一体となったライフサイクルリスクコスト(の検討)は、構造物の特性がどう改良されるべきか、どの構造物がベストかという見通しや確認を手助けしてくれる。対象となった4つのUNOCAL社の構造物は、別々の場所に設置されている。更に、それら構造物の特性や、UNOCAL社、設計者、建造者固有の手法のため、本検討結果は一般的ではない。よって他の同様の構造に適用出来るかどうかは一概に云えない。しかし、検討の手法は一般的なものであり、他の簡便な構造物の同様な評価に使用出来る。
構造物
これら構造物は無人で、ガスを生産する搭載設備を支持かつ保護する。井戸は、水面及び水面下の安全装置で防護されている。パイプラインは緊急遮断弁が設けられている。
4本足構造物(図1)は水深33mの場所に設置されており、6本の油井管を支持している。ジャケットの寸法は海底で17m×19m、セラー及びメインデッキ高さは各々海底上18mと25mである。ブレース径は610mmから660mm、パイル径は1.lmで海底下91mまで打ち込んであり、ジャケットとは水面上3.7mで接続してある。