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・肘部サイズ、700Nm

・手首部サイズ、170Nm

アームの関節は、位置およびトルク検出と、局部トルク制御ループが備わっており、アームの手首部はオプションにより6軸の力/トルクセンサを装備することができる。局部トルクループは、アーム動作を決定する主役を演ずる。これはギアから発生する(特有の摩擦である)運動伝達問題を補正する、このようにして直接駆動アクチェータの特質をもつ関節が得られる。

スレーブアームの重量は約145kg、最大伸長時に空中状態において30kg持ち上げる。電気式アームのこの特質、すなはちペイロード対重量比が1/5であることは、1/30、あるいはそれ以下の地上用工業ロボットと比較されるであろう。水中において、アームの持ち上げ容量は40kgに増加する。

アームは、水中使用のために油圧補正式である。

 

マスタアーム

マスタアームは、スレーブアームの縮小タイプ(約1:4)であり、位置および局部トルクループ付きトルクセンサをもつ電気駆動関節である。これは、スレーブアームと外界間との相互作用力に関する反作用を生じる。手により扱い得る最大の力は、20Nのオーダーである。

電動駆動マスタアームを図5に示す。

 

制御システム

新しい制御システムは、2つの分離したユニット、すなはちスレーブユニットおよびマスタユニットを含む。これらは、3UサイズのVME(Versa Module Europe)ボードが使用され、工業水準(製品)で両方ともに充足できる。

水密容器内部に組込まれることを考慮してスレーブユニットの大きさを最小化するために格別の努力がはらわれた。

制御システムは論理および電源部用として、別々に2台の19インチ標準ラックを含む。スレーブユニットの容器は、使用深度400mとして設計された。容器は、外径350mm、長さ1100mmのシリンダである。

システムは2つの運用モードを有する。

・スタンドアロン機器構成によるローカルモード(マスタ/スレーブコマンドモード)・ホストとして機能するオプション監視用計算機をもつリモートモード(遠隔操縦コマンドモード)

 

ローカルモード

ローカルモードにおける以下のコマンドモードは、マスタアームを通じてオペレータにより使用できる。

・反力をもつマスタ/スレーブのバイラテラル制御(スレーブアームのすべての機能)

 

 

 

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