2)水銀膨張温度計
排気ガスや給気温度など高温測定用に用いられ,石英ガラス管内に窒素又は炭酸ガスなどを封入したものであり,一般に棒状形で最高750℃程度まで測定できる。
3)熱電対温度計
クロメル-アルメル(C-A),鉄-コンスタンタン(I-C)など異種金属の2線を両端で接合し一方の接合部を測温部に置くと,線間に起電力が発生する。
この起電力の大きさを知ることにより温度を測定するものである。その概要を4・11図に示す。
測定温度はC-A線の場合,1,600℃程度までI-C線の場合は800℃位までの測定ができる。一般に感温部は被覆して用いることが多い。市販の携帯式デジタル温度計などはこの形式の温度計であり,測定温度は,一般に-100〜1,000℃程度となっている。
4)表面接触温度計
銅-コンスタンタン(C-C線)の,一般に用いられる熱電対温度計であり,軸受メタルなどの表面温度を計測する場合に用いられ,通常は-100℃〜300℃の範囲の温度測定ができる。
5)ブルドン管式温度計
感温部に適当な液体を入れておき,導管で計器のブルドン管へ連結しておく。感温部の温度が上昇すると液体は熱膨張し,導管を通ってブルドン管を伸して温度計の指針を振る。冷却水温度計として用いることが多い。
2.7回転速度および回転数の測定器
1)ハスラー形回転計
4・12図にハスラー形回転計の外観と構造を示す。始動ボタンCを押すとバネDにより時計機構が作動し,一定時間(約3秒間)だけスピンドルの回転が指針に伝わり1分間当りの回転数を示すようになっている。接触輪をスピンドルの先端に付けることにより円周速度(m/min)も測定しうる。原理は積算時間を一定とし直接指針で回転数を読み取ることができるようにしたものである。測定に当ってはスピンドルの中心を回転軸の中心に合せスリップのないように軽く押し付け保持しながら測定する。