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(4)修理する軸の準備

軸は修理部分を上向きに充分軸重量に耐える荷台上に静置する。修理部分を鋭利な刃物で断面が台形状になるよう切取り,ザンドベーパーを用いて接着面をみがいておく。次にこの部分をガソリンなどで拭い脱脂を行なう。脱脂は丁寧に2,3回行なう。

(5)施工

上の準備が終ったときは次の作業に移る。

? 配合ゴム板による施工

予め用意した配合ゴム板を修理部分の大きさおよび厚さに重ね合せ裁断する。

a 接着剤塗布

修理部分に接着剤を均―に塗布する。2回塗りを標準とするが2回目の接着剤には新しく充填するゴムにて接着し易すくするために共糊を使用してもよい。2回目の塗布は1回目の接着剤が充分乾燥してから行なうこと。

b ゴム充填

接着剤が充分乾燥してから用意した配合ゴム板を片端から順次ステッチャーロール(ミシンロール)などを用い修理部分に充填,圧着しておく。この場合空気溜,隙間など無いように注意をしなければならない。

c 加硫(加熱)

前(4)項において準備した軸の修理部分のゴムが適正加硫を行なえるよう電器,又は赤外線加熱ランプなどの熱源によって加熱硬化させる

例として 1.電熱による方法

2.蒸気による方法

がある。

? こて塗剤又は刷毛塗剤による施行

前(4)項で準備した修理部分に別に用意したペースト状のゴムを招込むように充填する。充填した後加熱(加硫)を行なって硬化させる。常温硬化するように適当量の加硫促進剤を添加した場合は加熱しなくともよい。加熱するとき急激に温度上昇を行なうと発泡するので注意が肝要である。

刷毛塗剤の場合は1回の塗布量が厚さ0.3〜0.6mm位とし充分硬化してから次の塗布を行ない,所要厚さまで積層をつづける。塗布剤には常温硬化するよう加硫(硬化)促進剤を適当量配合しておくこと。

? 簡単な修理

きずの深さが1mm以内の場合にはサンドペーパーなどで円滑に整形するか,前?の方法で充填修理を行なう。

(6)ゴムの物理的性質

? 修理に使用する配合ゴムは次の性質を保有すること。

 

 

 

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