5.2 ハイテクアミューズメントパーク
5.2.1 ハイテクアミューズメントパークの特長
近年、都市型テーマパークと呼ばれる新しい形態のアミューズメント施設が各地に登場している。この都市型テーマパークには、ゲームメーカーが主体となって運営する「ハイテクアミューズメント施設」が含まれる。ハイテクアミューズメントパークの特長は従来の郊外型の巨大なテーマパークとは異なり、交通の便のよい街の中心付近に作られているということ、ハイテクを駆使した参加体験型アトラクションがメインであること、限られた空間に非日常性を演出する空間デザインが施されていること、夕方以降でも十分遊べる夜間営業、低価格の入場料、等である。まさに従来のゲームセンターでもテーマパークでも、ましてやレジャーランドでもない、しかしそれぞれのもつ旨みを凝縮したような高密度の空間であり、全く新しいアミューズメント施設である。
5.2.2 近年オープンした代表的なアミューズメントパーク
1992年に東京・二子玉川にオープンした「ナムコ・ワンダーエッグ」が、都市型テーマパーク」と呼ばれるような初めての施設であろう。94年にはセガ・エンタープライゼスが「アミューズメントテーマパーク(ATP)構想」として大阪にパイロット施設「ガルボ」をオープン、さらにその3ヶ月後にはATP1号店として横浜に「ジョイポリス」をオープンさせている。その後、ナムコは94年、「ワンダーエッグ」の際に「たまご帝国」、96年には池袋に「サンシャイン・ナンジャタウン」を、また97年には地方大型複合エンターテイメント施設として「ナムコ・ワンダーパーク今治」と「ナムコ・ワンダーシティ南熊本」をオープンさせている。一方、セガも97年までに東京・新宿・横浜・新潟・大阪・福岡・京都の7ジョイポリスをオープンし積極的な展開を見せている。また“都市”ではないが、ハイテクアミューズメント施設として95年にNSKが土浦に「ネオジオワールド」をオープン。このように近年、各地に都市型テーマパークと呼ばれるアミューズメント施設がオープンし人気を集めているのである。