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6. 国際観光テーマ地区整備計画の概要

<外客来訪促進計画(国際観光テーマ地区整備計画)の概要>

 

●日本人海外旅行者数は平成8年(1996年)で1,669万人に上るなど近年爆発的な増加を示しているが、一方で訪日外国人旅行者は同年で年間384万人にとどまり、その誘客数は欧米諸国やアジア近隣諸国と比較してもまだまだ低い水準にあり、国際相互理解が叫ばれる時代にあって、対日理解促進のためにも外客誘致の観光戦略が不可欠なものとなってきている。

●そうした中、平成8年4月に運輸省により「ウェルカムプラン21(訪日観光交流倍増計画)」が策定され、概ね今後10年間で訪日外国人旅行者数を倍増させ平成17年(2005年)に700万人の誘客を目標に、わが国全体特に地方圏への外国人観光客誘致のための総合的な施策が打ち出された。

●さらに、平成9年6月には、外客来訪促進地域の整備及び海外宣伝、共通乗車船券の発行促進等による国内旅行費用の低廉化、地域を限定した通訳案内業制度等による外国人観光客に対する接遇の向上などを主な内容とした「外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律」(外客誘致法)が公布された。

●同法では、これまで東京、大阪などの大都市圏に集中していた訪日外国人旅行者に、それ以外の地方の魅力を理解してもらうために、地方圏への外国人観光客の誘致促進を大きな柱とし、そのためには、対外的にアピールできる広域的な観光魅力の形成が必要であるとしている。

●この趣旨に基づいて、本年度全国十数地区それぞれにおいて、日本の特色を持ったテーマ・コンセプトとそれに基づいたテーマルートを設定するとともに、このテーマルートを核に各観光地と宿泊滞在拠点の一体的な魅力形成を図る広域的な国際観光テーマ地区を設定し、ソフト・ハード両面において観光魅力の形成を計画する外客来訪促進計画調査が行われた。

●北海道地区外客来訪促進計画(国際観光テーマ地区整備計画)においても、独自の国際観光テーマ地区とテーマルートの設定を行い、今後、北海道及び市町村等の各自治体、観光施設、宿泊施設及び交通機関等の観光関係者が、北海道独自の広域的な国際観光戦略を展開する際の基本となる広域観光ルートの形成、案内施設の充実、案内標識等の整備方針、海外宣伝の方針等を定めた。

 

 

 

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