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(5)自然環境

 

地勢・地形

・旭川市は、「北海道の屋根」と呼ばれる大雪山連邦の西麓に連なる森林丘陵地帯と、その山岳に源を発し、日本海へ貫流する石狩川とその3本の支流(美瑛川・忠別川・牛朱別川)が合流する上川盆地からなる「かわのまち」である。

・多くの河川でつくられた扇状平坦地(標高100〜150m程)は、明治24(1891)年の永山への屯田兵入植以来、開拓が進み、碁盤目状の整然とした街なみが形づくられ、現在の市街地となっている。

・市街地の西側は空知支庁に属する山地で、石狩川が日本海へ貫流していく深い渓谷の神居古潭を形成している。

・大雪山の西麓に連なる森林丘陵地帯は、概ね標高200〜900m程であるが、市域最東端は旭岳温泉周辺の高原湿地帯(1,000m程)へ向け、1,200m程の山岳地帯を形成している。

 

地質

・上川盆地の地質は、先白亜紀に属する神居古潭岩層の緑色片岩層・珪質片岩層・輝緑凝灰岩層・粘土板・チャートなどの古期岩層が基盤となっている。

・丘陵地・台地は、第四組古層の熔結凝灰岩・低位段丘堆積物による湖成洪積層からなり、平坦地は第四組新層の岸錐、および崩壊岩屑と河成堆積物による沖積土によって形成されている。

 

植生

・旭川市周辺は、気候区分では冷温帯に属し、落葉広葉樹林帯から針葉樹林帯の植生で、広葉樹ではミズナラ・シナノキ・ハルニレ・シラカバ類・カツラ・ナナカマドなど、針葉樹ではアカエゾマツ・エゾマツ・トドマツなどがある。

 

動物

・旭川市では、ヒグマ・エゾタヌキ・キタキツネ・クロテン・エゾシカ・イタチ・エゾモモンガ・シマリスなどが生息していると思われるが、最近では、姿を見かけることは少ない。

・鳥類では、シロハヤブサ・オジロワシ・オオワシ・シマフクロウ・エゾヤマセミ・クマゲラ・ホシカラスなどが生息している。

・石狩川を主とした河川などには、アメマスなどが生息している。

・計画地区を含む東旭川町周辺地域には、哺乳動物8科11種(ヒグマ、エゾシカなど)、鳥類27科75種(クマゲラ、コマドリ)、昆虫類133科1,051種(アイヌキンオサムシ、ホソバヒョウモンなど)の生息が確認されている。(1988年自然保護調査結果)

 

 

 

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