4. 観光資源・施設,観光利用状況
(1) 観光資源・施設
自然資源
・北海道は、大雪山・羊蹄山・駒ケ岳・雌阿寒岳・雄阿寒岳など変化にとんだ山岳、海蝕台や河岸段丘、雄大な断崖の海岸、エゾマツ・トドマツの針葉樹や原始性豊かな森林、大沼・摩周湖・阿寒湖などの神秘的な湖沼、美瑛・富良野の丘陵地、登別・定山渓など多様な泉質をもつ温泉、釧路湿原・サロベツ原野などの原生花園、水質・水量とも抜群の河川、オホーツク海の流氷など北方的環境の雄大なスケールの自然資源に恵まれており、人工の手を加えない大自然そのままの景観が多く残されている。
・自然公園では、阿寒国立公園、大雪山国立公園、支笏洞爺国立公園、知床国立公園、利尻礼文サロベツ国立公園、釧路湿原国立公園の6つの国立公園と、網走国定公園、大沼国定公園、ニセコ積丹小樽海岸国定公園、日高山脈襟裳国定公園、暑寒別天売焼尻国定公園の5つの国定公園、12の道立公園が指定されており、「釧路湿原」・「クッチャロ湖」・「ウトナイ湖」・「霧多布湿原」・「厚岸湖・別寒辺牛湿原」は、ラムサール条約に登録されている。
・また、国の特別天然記念物に指定されているタンチョウ・マリモをはじめナキウサギ・クロテン・シマフクロウ・イトウなど北海道だけに生息している特徴ある動植物も見られる。
人文資源
・松前藩が置かれたときの松前市松前城本丸御門、函館港警備のために作られた指定の特別史跡である五稜郭跡、北海道開拓当初の赤レンガの北海道庁旧本庁舎および時計台(旧札幌農学校演武場)、ニシン漁の中心地であった江差町・異国情緒豊かな函館市・小樽運河の小樽市などの歴史的街並み等が、道南を中心に見ることができる。その中でも、函館市元町・末広町は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
・さらに、道内に和人進出以前からいたるところに住んでいた、先住民族である北方民族やアイヌ民族の、独特な民族文化や遺跡も各地で見ることができる。道内の各地名も、アイヌ語に由来したものが多い。
観光レクリエーション施設
・北海道は、半年間雪に埋もれるため、長い冬籠もりの生活は暗い印象を想像しがちだが、冬のスポーツスキーを本州では味わえぬスケールで楽しむことができる。
・本州にはない雄大なスケールのスキー場を持つニセコ・大雪山などのスロープなどのほか、近年は都市・温泉地近くのゲレンデも開発され、設備の整ったスキー場が増えている。スキーのほか、スケートも積雪の少ない苫小牧や釧路地方で盛んである。