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(5)マツ・カエデ・サクラ並木と田園風景

街道を西に抜けて人家が果てると、田園風景が拡がり、足下には河川が流れる。水量はさほど多くないものの、ホタルの乱舞が見られるらしい。

右手には愛宕山が見える。この山は崩れやすい所はマツが茂っているが、その他は自然な植生で構成されているらしい。常緑樹が多いそうだ。その他の山は、植林されているものが多いそうだ。

柏原宿の西端。かなり幹の太いカエデ、サクラ、マツの並木が続く。春・秋にはかなり美しい景観を創り出しているであろうと推察できる。しかしよく見ると、カエデの幹が朽ちており、早急に何とかしないとならないような危機的状況なようだ。

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(6)弥市川とブロック

来た道をUターンし、路地を南に入り弥市川を見た。ヤカンが冷やしてあったりと「生活感があるなぁ」など話しながら見ていたら、大きな発見が。水をせき止めているコンクリートブロックがまるで溶けているようにスカスカであった。しかも軽い。「骨粗しょう症みたいや」等と話しながら、原因をあれこれ話し合った。水が酸性なのか?

 

(7)街道の外れでは

今回は時間の都合で歩くことができなかったが、柏原の南西にある王子古墳(前方後円墳)にはスギ、カシの大木があったらしい。また永明寺の境内にもマツの大木があったようだ。長い間柏原を見守ってきたが、現在では姿を消している。

 

(8)柏原の街路の自然景観

柏原の街道景観は、前述の川を挟んだアップダウンだけでなく、左右にも道路が振れた変化に富んだ街道となっている。街道脇には水路、見渡すと所々にある屋敷林。街道の両端にはカエデやマツの並木が迎えてくれる。なだらかな山々に囲まれた盆地にこじんまり位置する柏原は、とてもヒューマンスケールなまちと感じた。

柏原の区のシンボルマークは、3枚の柏の葉の中央に「柏」という字が描いてあるものだ。なお保育園、小学校、幼稚園も同様のマークに中央の字だけが違うもの。名前の通り柏原には、その昔多くの柏の木があったそうだ。しかしながら最近ではあまり見られない。最近、その柏の植樹が行われた。まだ小さい柏の木は、これからのまちづくりを見守りつつ、大きく育っていくのだろう。

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