日本財団 図書館


ため、構成員全員がかかわり、実質的な公園の管理運営に関する活動は、構成員が得意分野や興味ある分野で役割を分担し(部会の形式)、それぞれの活動にかかわる。いくつかの部会が関連するような問題はそのつど委員会を構成して対応する。

部会として考えられるものは、公園管理部会、古墳部会、植物部会、きのこ部会、野鳥部会、昆虫部会、レクリエーション部会、工作部会、交流部会、広報部会など。

このように活動のシステムをみると肩が凝りそうだが、ボランティアとして参加する場合の最も重要なことは、「かしの木山自然公園愛護会」のように、愛着と管理運営を楽しむ心のゆとりをもって、自分のできる範囲でかかわることだ。使命感をもつ必要ない。

 

6-2 公国の管理運営体制

 

1) 公園整備

◆協議会による整備のコントロール

・敷地の造成、道路・歩道整備、構造物の建設・設置などの本格的な公園整備は行政の事業として行なうが、施工を業者任せにせず、協議会員で専門的な知識やセンスの持ち主がある程度監理して、ねらいどおりに整備が行なわれるようコントロールする。

 

◆ボランティアによる整備

・木道敷設、標識の設置、植物ネームプレートや巣箱の取付けなど、ボランティアレベルでできる整備は、一部分(例えば木道敷設は湿原部分)だけでもボランティアで行ない、このようなフィールドワークを通じて、愛着心と公園管理への意欲を育てる。

 

2) 公園の維持管理

公園を公園らしく保つために、ボランティアのパワーを最も必要とする分野である。日常性が強く、利用シーズンを通じてむらのない活動が求められる。逆に、活動のスケジュールに合わせにくい事情がある人でも、個人の都合に合わせて自主的に活動できる分野でもある。公園の維持管理には次のような仕事がある。

 

◆園内の巡察

・園路、施設等が損傷したり汚されていないか、排水溝が詰まっていないか、植物ネームプレートが外れていないか、植物が盗掘されていないか、湿原が荒らされていないかなどの状況のチェック。簡単なものはその場で処置。

・貴重植物の盗掘、昆虫の乱獲などに対する監視。

 

◆施設等の維持管理(清掃、草刈り、補修等)。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION