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5. 公園整備計画

 

5-1 計画の全体像と事業の流れ

 

公園計画の前提から整備計画の実施、完成した公園の管理・運営に至るまで、どのような考え方や当地域の特性で公園のイメージと方向が導かれたか、どのような視点でどんな整備がなされるか、完成後どのような管理運営体制を取るのか、そして、この一連の事業に市民がどのようにかかわるのか、これらの計画の全体像と事業の流れを整理すると、以下の図のようになる(図5-1)。

 

5-2 土地利用計画

 

1)活動拠点の設定

公園の活用のしかた、利用のさせかた、管理運営のしかたによって、活動拠点を必要とするかしないかが決まる。当公園の場合は、市民参加型の公園づくりを通じて、公園と市民のつながりを深め、環境を保全するとともに多様な活用を図っていくことを目指しているため、そうした活動を支える拠点が必要である。また、公園の性格上、学習利用やレクリエーション利用などに対応したサービス提供の場も必要となる。

課題は拠点をどこに置くかだ。活動拠点は公園の利活用と管理運営のための総合センターであるから、公園の表玄関となる場所に設置することが望ましい。

ここでは3カ所の候補地をあげ、表5-1に示した項目に対応した評価を加え、拠点の適地を検討した。これをもとに総合評価すると次のようになる。

 

◆A地区

・従来の入り口にあたるところで、将来拡幅整備が計画されている県道からアクセスしやすい。

・対象地域内の道が集まっているため、公園をめぐる周回利用や公園管理はしやすい。

・農地の真っ只中であるためロケーションにとりとめがなく落ち着いた雰囲気に欠けていることは、整備計画の中で提案されるキャンプ場を含めて拠点利用に影を落とす。

・水面として貴重な溜池の利用がしにくく、拠点の総合利用という点では半端になる感じは否めない。

 

 

 

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