いいと思います。それと同時に、水力発電所がいろいろなところにありますが、それの1%を利用するだけで世界の今必要なエネルギーを原子力を全然使わないで開発できるようになったというお話しをこれも開発なさった当のご本人から伺いました。それは簡単に言いますと、電流という電気のエネルギーの分配、今、交流で分配しているわけですが、それが直流でできて、それを変圧する部分のテクノロジーが開発されたということだそうで、日本の場合はナイアガラとか、アフリカのビクトリアの滝とかから、光ファイバーで持ってきて、電力を全部補うことができるのだということです。
夢のような話ですし、開発したメーカの株価が日本丸を引っ張ってくれるほどの高騰を見せるのではないか。これは私が実際に取材をしていないので、まだこうしてお話しするべきではないことかもしれませんが、でも、早晩出てくるテクノロジーだと思います。ですから、我々が今までのパラダイムで考えていたそのままのことがこれから地球を覆うかというと、全くそうではなくて、こういうプラスの面で予想もしなかったものが出てくるかもしれない。でも、同時に、マイナスの面で予想もしなかったようなことが地球を覆ってしまうかもしれない。オゾンのことにしろ何にしろ、我々はまだ何にもわかっていないという状況にあるというように考えてもいいと思うのです。
なぜこんなお話をさせていただいたかといいますと、地球の直径を1メートルに縮めると、大気の厚さというのはたった1ミリになるんだそうです。この1ミリにも満たないところの厚さに2億年かけて蓄えてきた石油だ、石炭だというものを我々は一気に燃やして、一気にためこんで、一気に暖かくしているという状況、この図というのが、今日の状況だと思います。
そして今、何が大事かというと、政治のリーダーシップも、企業のモラリティーも必要ですけれども、何よりも1人1人の我々自身が危機感を持って21世紀に対して、何か今までやらなかったことをやらなければいけないということを自覚することだと思います。ですから、今日こうしてお忙しい中をお運びいただいた皆様には、私どものパネルディスカッションが何か皆様お1人お1人の昨日までやらなかったけれども、今日から何かやるということの助けになれば、私どもとしては非常に幸せだと思います。COP3も開かれることですし、インターネットというものもありまして、いろいろな情報を個人のレベルでアクセスできる時代でございます。どうぞ皆様方1人1人のリーダーシップも社会に還元していただきたいというお願いも込めまして、今日のパネルディスカッションを閉じさせていただきたいと思います。長時間にわたり、ご静聴ありがとうございました。そして、パネリストの皆様にもう1度拍手をお願いいたします。(拍手)
了