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2.3.2 コスト

スペース上の問題があるため、従来型エレベーターを適用させようとすると駅設備の改良を必要とするなどのため設置費が高くなる(表2.1、図2.9)。また、エレベーターを設置するために必要な工事はケース毎に異なるが、基本的に旅客の流動空間であることから、始発から終発までその流れを止めることはできない。このため、工事は多くの場合、深夜の限られた時間帯に行われることとなり、数時間の労力コストは、日中の数日分に相当することがある。また、工事資材の搬入、搬出も非常に効率の悪いものになることが多く、作業空間もプラットホーム上屋や、架線から制約され十分な重機の使用ができない等、駅の改良工事には通常の工事とは異なる要素が多く含まれることとなる。これらのことが駅の改良工事費を含んだエレベーター設置のトータル工事費を引き上げる大きな要因となっている。

 

 

 

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