第2節 音声・触覚案内試案模型の有効性の実験
視覚障害者への音声・触覚案内による情報提供方法は、現時点で未だ開発途上であるといえる。本委員会ではこれまでの研究から、仮説的な試案として分岐案内ポスト及び携帯型触知経路図を検討した。その有効性を探るために試案模型を作成し、社会福祉法人日本盲人会連合の協力を得て、基礎的な実験を行った。
この節では、その実験の概要と実験結果をまとめる。
1. 全体の概要
1-1 実験目的
試案模型の分岐案内ポストと携帯型触知経路図を、連合会から派遣された数名の被験者に実際に体験してもらい、有効性についての意見をもらう。また、改良すべき点等についても意見をもらい、より有効性の高いものとするための参考とする。
1-2 実験方法
分岐案内ポストについては、誘導ブロックとともに仮設し、被験者に実際に体験してもらう。携帯型触知経路図についても実際に触ってもらい、それぞれの有効性や課題についてのコメントをもらう。
1-3 実験日及び実験場所
平成10年1月7日 営団地下鉄南北線市ヶ谷駅コンコースにて
1-4 被験者データ
被験者の障害レベルは以下のとおりである。