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相対的に見ますと公共交通機関のシェアはなかなか伸び悩んでいるという状況にございます。 このことの一因といたしましては、 鉄軌道系相互の結節が悪かったり、 また、 鉄軌道系とバスの結節が悪かったり、 そういったことが原因にあげられるのではないかと思われます。 以上の現状を踏まえまして、 2番目には総合計画における総合交通体系の考え方ということで示しておりますが、 基本的に街路整備と公共交通の2本柱ということで考えておりまして、 熊本市のマスタープランの中で、 市の都心部を中心に二つの環状道路と8本の道路を骨格とした道路網の整備を図って行くということが1本目の柱でございまして、 加えて鉄軌道を始めとした公共交通機関の強化に努めて行くということにしております。 具体的に言いますと鉄道新駅の設置でありますとか、 交通結節機能の強化、 路面電車の機能向上、 バスの定時性の確保などであります。 都市交通の課題といたしましては、 当然まず道路整備があげられますが、 近年話題になっております地域高規格道路の整備の促進がまずあげられますし、 総合計画にあげております2環状8放射の道路網を完成させるということがあげられると思います。 次に近年ますます重要性が増しております公共交通機関の強化が2番目の柱としてあげられますが、 具体的には、 JR新駅の設置を促進することとか、 現在、 電化されてない豊肥線の電化を促進するという事業を進めているところであります。 また、 JRと市電の結節点であります、 東部に新水前寺駅というJRの駅があるんですが、 こういったような交通結節点の結節機能を強化していくということが課題としてあげられると思います。 それに伴いまして路面電車をグレードアップしていくとか、 熊本の陸の玄関であります熊本駅にバス停が非常に分散しておりまして、 バスターミナルの整備の必要があるのではないかということでその辺の整備も図っていくということが公共交通機関の強化に繋がって行くのではないかと考えております。 課題を整理いたしますと、 街づくりと調和した交通計画の策定推進があげられますし、 次に自動車交通から公共交通への転換を図っていくということが重要であろうと思います。 すなわち、 交通需要マネージメントの推進。 このことがこれからの交通政策の大きな柱であろうと思います。 この交通需要マネージメントの推進にあたりましては、 当然その受け皿であります公共交通機関がしっかりしてないといけないわけでありまして、 そこで熊本市におきます公共交通機関の活用事例を2〜3ご紹介させていただきたいと思います。

まず最初にあげますのが、 今年の8月、 我が国で始めてノンステップの低床車両を導入しております。

 

 

 

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