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ただいま、 ご紹介いただきました、 神奈川県の鎌倉市から来ました高橋と申します。 それでは、 お手元に配布されております資料に沿って、 説明を差し上げたいと思います。 よろしくお願いいたします。 私ども鎌倉市は、 ご存知の方もいらっしゃると思いますけれども、 神奈川県の南東部にございまして、 三浦半島という半島の付け根にございます。 東京から約50キロ圏の位置にございまして、 面積約40ヘクタールの小さな都市でございます。 人口につきましては、 昭和62年に17万6千人というピークを迎えました。 その後、 徐々に減少しておりまして、 現在16万7千人の規模でございます。 市域の約65%が市街化区域でして、 用途は住居系がそのうちの86%と圧倒的に高くなっておりまして、 中でも第一種地域が80%を占めてございます。 京都、 奈良と並び、 首都圏で唯一の古都ということで昭和41年に制定の古都保存法によります歴史的風土保存地区の指定を現在受けておりまして、 その面積は市域の約24%、 10平方キロに達しております。 そういった古都というような部分で歴史的な遺産ですとか、 あるいは緑の山並、 四季折々の自然っといったものが織り成す歴史的風土におきまして、 そこに住む市民の方、 あるいは首都圏を始めとして内外を問わず訪れる多くの人々のオアシスとして、 親しまれております。 本日は環境に優しい交通システムの構築というテーマのシンポジウムですが、 私ども鎌倉市は、 現在の市長になってから、 環境自治体の創造といったようなキャッチフレーズを掲げて、 いろいろな施策に取り組んでおります。 ちなみに、 鎌倉市では環境基本条例を平成6年の12月に制定をしておりまして、 その条例に基づいて、 環境基本計画の策定を平成8年の2月に行っております。 平成8年度につきましては、 行動指針等を作りまして、 毎年環境白書というものを出してございます。 そういった中で相互に環境自治体の創造を目指していくといったような、 全庁をあげた取り組みと、 施策面でも取り組みを行っておりまして、 今日ご報告差し上げますこの実験につきましても、 交通問題だけではなくて、 そういった面も含んで取り組みを行ったところでございます。 資料の方は1ページの方からずっと9ページまでございますので、 少し順を追ってご説明差し上げたいと思います。 現在、 鎌倉の交通問題は、 非常に深刻になっておりますので、 その改善に取り組んでいるのが、 1ページの、 破線で括ってある部分、 こちらがどちらかと言いますと歴史的風土、 あるいは寺社仏閣といった物が集中している地域でございまして、 鎌倉地域と申しあげまして、 市域の約36%の面積を占めております。 その中で、 破線で括ってありますのが、 約500ヘクタールくらいの所でございまして、 ここの部分の車の抑制をして行こうといったような取り組みでございます。 この地域を中心に、 鎌倉には年間約2,000万人という観光目的の来訪者が訪れておりまして、 特にこの地域は1年を通じて毎月約100万人もの来訪者がございます。

 

 

 

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