自然資源、文化財資源の魅力を伝える語り部こそ必要
これからは、いちばんの魅力はなにかというと、すばらしい自然がある、歴史もある、そのうえでそのすばらしさを語る人がいるということではないかと思うのです。語り部なくして、ほんとうの意味で魅力ある場所にはならないのではないかと思います。
現在、関西空港を活かした広域国際交流圏をつくろうというプロジェクトを、この壇上のみなさんと一緒にお手伝いしています。関西空港に降り立たれた外国人も、日本各地の旅行者のみなさんも、和歌山の地に魅力を感じて、まさに交流することを目的に滞在していただけるかどうか。このことはなによりも、地元の人たちが自分たちの魅力を再発見して活かしてゆくことだと思います。しかも、事業者、行政、市民の全体で行なうという基本的なスタンスが、なによりも大事ではないかと思います。
20年前に、ディスカバー・ジャパンというキャッチフレーズが打ち出されました。しかし、アメリカのディスカバーは、私たちのまち、暮らし、そして先人の残した資産を再発見しようという運動だったのです。日本では、残念ながら違う方向に走ってしまいました。これからは国際交流圏というすばらしい構想のなかで、具体的には整備区域、整備施設等の話がかならず出てきます。和歌山もほかの地域に負けないように元気を出して、そういう将来を描いていただきたいと思います。
水田 パネリストの方がたからの発言は、これで終わりにいたします。
このパネルディスカッションでは、特別講演、基調講演を受けて、環境問題の重要性、それを元にしたエコロジカルな旅と交通ということについて話を進めてきました。さらに、持続可能な社会をつくるためのさまざまな提案もいただきました。なかでも、盛岡さんには最後に、締めをしていただいたように気がしています。和歌山県は、豊かな自然と長い歴史のある優れた地域です。そこに必要なのは語り部であるとのご指摘でした。あるいは、地域に住む人たちが和歌山を訪れる人たちとどのように対話し、地域のすばらしさを訴えることができるかが重要であるとのことでした。
長い時間ご静聴いただき、ほんとうにありがとうございました。