エコ・ツーリズムの二番目として、トレッキングがあります。トレッキングとはもともとは、牛車などでのんびり旅行することを指していました。けれども、今日では山麓やあまり高くない尾根歩きなどを楽しむ、山歩きの意味に使われています。いわば、登山とハイキングとの中間的なものです。
いくつかの旅行業者がこうしたトレッキング・ツアーを開催しております。世界的にはヒマラヤ山脈の麓を行くツアーなどがよく知られています。日本の例では、鹿児島県の屋久島のトレッキングが知られています。樹齢千年以上の屋久杉が多く残る原始林を中心に、専任のガイドと一緒にトレッキングして、豊かな動植物の生態にふれるというものです。
のんびり、ゆったり川を下るカヌー旅行
三番目として、カヌー旅行があります。エコ・ツーリズムのなかでも、近年急速に人気を集めつつあるのがカヌーです。カヌーは日本の舟の櫂にあたるパドルで水を掻いて漕ぎ進める、手漕ぎの小舟であり、動力源は人間の漕ぐ力と水の流れの力だけに頼っています。それゆえ、排気ガス、廃油、騒音などを出さず、自然環境の破壊を最小限にできるエコ・ツーリズムの立場からは理想的な乗り物です。
カヌーは、池、湖、海、川などで楽しめますが、近年さかんになっているのが、カヌーによる川下り、カヌー・ツーリングです。これは参加者一人ひとりが自分でカヌーを漕ぎながら、ガイド役のインストラクターと一緒に数kmから数10kmの川下りをするものです。数時間で終わる短いツアーもあれば、途中の川原などでキャンプをしながら、数日かけて移動する長いツアーもあります。初心者でも、1時間から2時間程度の講習でオーケーですし、カヌーもレンタルできます。とくに、北海道の釧路川と高知県の四万十川は、水や景観の美しさで知られ、「カヌー・ツーリングの聖地」といわれています。