最近は「24時間都市化」の傾向が強まっていますが、これに対応して運行時間を延長するとか、運行回数を増やすなども課題としてありますが、コストを抑えつつ実現させることには、なかなか難しいものがあります。
途中で乗り換えが必要なことも、公共交通を利用しづらくしている一つの原因です。乗り換え抵抗を減らすには、鉄道の相互直通化が理想的ですが、これ以外にも交通結節点を一体的に整備し、エスカレーターやエレベーターを整備することもあろうかと思います。
ソフト的な施策として、運賃制度の見直しもあります。共通化したり、ゾーン運賃の採用、極端には都市交通の無料化もあります。最近では、高速道路の料金自動徴収システムが実用化一歩手前まできておりますが、公共交通についてもICカードなどを使って料金の後払いや、利用状況に応じて安上がりになる運賃にしてくれるようなシステムを考えることも可能かと思います。
鉄道駅へのアクセスの改善に関しては、最近では総合計画の策定などの際に各都市ともうたわれていますが、「歩きやすいまちづくり」がなによりも重要です。もっと進めて、便利なまちだが、車を使うと不便だというものができればいちばんいい。
都心部では、ムービング・ウォークなどの歩行支援を目的とする短距離輸送システムを導入して、建物内を垂直移動するエレベーターやエスカレーターとうまく組み合わせて、都市内の立体的ネットワークをつくってはと考えております。そういうかたちで都市内を自由に動くことができれば、車を使おうという気も起こらなくなるのではないか。
電車やバスなどが、だれにも乗りやすいものにすることも、これからの時代には大切です。ノンステップ・バスや、低床式の路面電車などの推進はよいことだと思っています。そのうえで、混雑の緩和を進めて、たくさんの人が座れるようにすることにも、積極的に取り組んでもらいたいと思っております。
荷物があるから自動車を使うことへの対策ですが、その理由の一つとして、商業施設が自家用車の利用者へのサービスに偏っており、車を使わない客へのサービスを軽視していることを指摘したいと思います。自家用車利用を促進している。環境ということを考えますと、見直す必要があります。自家用車利用を前提とした商売は、もし急激な時代変化があった場合、これに対応できないかもしれないことも考えていただきたいのです。
単なる私の思いつきですが、荷物を運ばなくてよいようにするには、移動するコインロッカーというのはどうかと。コインロッカーのように気軽に預けることができて、自分の目的地で荷物を取り出せることができれば便利なものになります。きょうのもう一つのテーマであります観光においても役立つのではないかと思います。