9号線沿いに設置された給油所で南側、西側は水田が広がり、北側及び東側には住宅が点在し、各種店舗・事務所・工場・町営住宅が建っている地域である。
5 通報状況
錦町を管轄とする中央消防署東分署へ一般加入電話にて、「J給油所でガスが爆発しました。」との通報内容であった。同時間頃、中央旧防署通信司令室にも、119番通報がなされていた。
6 活動概要
13時16分、通報により東分署のタンク車出動。中央署より消防隊2隊・救急隊1隊・指揮隊・司令車出動する。
東分署から現場までは2,200mあり、出動時には白煙が確認できたが、直近の水利部署時には確認出来ない旨、指令室に無線で連絡する。火点に急行すると関係者より消えた旨の情報を得た。
給油取扱所の関係者等により消火器で消火されたが、再燃防止のため化学車より消火剤を注水し万全を期した。
おわりに
本火災については、昼間に発生した給油取扱所の爆発的な燃焼火災であり、一人の重症者を出したが、関係者等による迅速な初期消火の成功により、付近への被害は少なかった。
原因の究明については、現地においての移動タンク貯蔵所の油流出再現実験、また、当消防本部において、加熱した金属によるガソリン引火及び着火実験、そして洗濯機タイマー火花によるガソリン蒸気への着火実験、更に8月19・20日の2日間、福岡県直方市に所在する通商産業省工業技術院、九州石炭鉱山技術試験センターにおいて着火実験を実施し、洗濯機タイマーの火花によるガソリンの蒸気への着火実験で確認された。
今後の対策として、従業員に対する保安教育、予防規定に基づく火災発生時の任務分担の徹底を図り、再発防止に努める必要がある。
(倉田 茂昭)
救急・救助
つり橋につながる遊歩道からの転落事故
大田原地区広域消防組合消防本部(栃木)
はじめに
当本部は、栃木県の北東部に位置し、昭和45年6月1日に大田原市を基幹として隣接する西那須野町・黒羽町・塩原町・湯津上村の1市3町1村で消防業務を共同処理する為「大田原地区広域消防組合」が設立され、現在1本部・1署・4分署、職員数157人で構成され管轄面積603.96?u、人口12万7千余名である。
今回ここに紹介する事例は、全国でも有数の温泉地で知られ東北自動車道、東北新幹線の整備等交通網の発達により、年間約百万人の観光客が訪れる塩原町で発生した転落事故の救助内容である。
1 事故発生日時等
(1) 発生日時 平成8年11月18日
13時15分頃
(2) 発生場所 塩原町大字下塩原「回顧つ