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防止、避難誘導及び傷病者の応急処置等を行っている。(延べ派遣数 1,137人)

消防団員は、組織委員会の警備ボランティアとして入門管理・手荷物チェック等の業務に従事するとともに、本来業務として巡回警戒にあたっている。(延べ団員数 3,572人)

4 署所の増強体制

開会式の前日から閉会式の翌日までを特別強化期間とし、市内の消防・救急体制等を強化するため、競技会場、運営施設を管轄する署・分署の出動隊の増強と、消防対策本部に統括指揮者を置きオリンピック施設等の指揮体制を強化している。

また、善光寺宿坊周辺の参拝客、宿泊客等の安全を確保するため、善光寺宿坊消防出張所を開設し、ポンプ車1台と職員10人を派遣している。(延べ派遣数 180人)

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5 外国人対応について

長野オリンピック・パラリンピック期間中における外国人からの119番通報の受信体制を確保するため、8か国語25人の通訳ボランティアを委嘱し、指令課職員と通訳者の三者通話により通報内容を的確に聴取する。

また、救急隊員が、外国人傷病者の病状や症状を適切に把握するため、 11か国語の救急マニュアルを全ての救急車に配付している。

6 開会式会場の消防警備

2月7日午前11時00分、聖なる時の始まりを告げる善光寺の梵鐘の音で開幕した長野オリンピック。

当消防局は午前6時30分に開会式会場に現地消防警備本部を設置。本部長以95人・救急車4台・緊急時の大型輸送車両3台等を設置した。

消防団は、団長以下253人が、消防職員と10警戒ブロックに区分した場内の警戒業務にあたった。

救急隊の出動件数は、会場医務室への搬送が5件(急病3件、怪我2件)で、医師の診察後に医療機関へ搬送したものが3件(急病2件、怪我1件)である。

天候に恵まれたこともあり、50,000人を収容した開会式も、関係機関の対応により無事に終了することができた。

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おわりに

今世紀最後のスポーツの祭典「愛と参加の長野オリンピック」を、消防の総力を挙げて安全確保を図ることが消防の責務である。

2月25日の選手村の閉村までの残された期間を災害のない快適な環境のもとで成功裡に終了することを願っている。

最後に、消防応援に基づく東京消防庁ヘリコプター及びスタッフの派遣並びに県下13消防本部から派遣された職員の皆様等に感謝申し上げる。 (峰村 博)

 

 

 

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