火 災
地下鉄工事現場火災
東京消防庁(東京)
はじめに
東京は、経済・文化・交通・情報等の中枢機能が集中する都市で、社会構造も目まぐるしく変革している。
このような状況下で、東京消防庁管轄下では、都市特有の多種多様な災害が発生している。
ここに紹介する火災事例は、地下30mで発生した地下鉄工事現場の火災である。
1 火災概要
地下鉄工事(地下約30m地点)の泥水式シールド工法現場で、シールドマシン先端部の地盤強化及び改良のための発泡スチロール130(造咾忘宗?ス紂Ε札瓮鵐氾?C虜?キ臺?「鰺僂い真瓩?h佞浦邏斑罎鉾?_犬靴寝从劼任△襦」
2 発生原因
地盤強化のため投入した発泡スチロールが何らかの火源により着火し、火災が発生したと推定されるが、出火原因については不明である。
3 発生日時等
(1) 出火日時 平成9年3月26日(水)
8時55分頃
(2) 出火場所 東京都M区A町 地下鉄工事現場
(3) 時間経過 覚 知 9時00分(119)
最先到着 9時03分
第二指揮体制 9時28分
鎮 圧 10時11分
鎮 火 10時34分
(4) 気象状況 天候 曇り
風位風速 東2.6m/s
気温湿度 13.7℃ 33%
(5) 焼損程度 砲スチロール100 Ε┘鵐肇薀鵐好乾爛僖奪?D鷦禊魁ε典で枩?コ禊魁ヽ鴇涜サ
(6) 死傷者等 傷 者 男性4人(現場作業員)
程 度 中等傷4人
傷病名 気道熱傷の疑い
4 出場状況
(1) 出場車両
ポンプ隊11台。消防救助機動部隊7台・化学車隊3台・救急隊4台・消防ヘリ1機等 計1機・42台
(2) 出場人員
消防職員 175人
消防団員 4分団21人
5 活動概要
(1) 最先到着時の状況
直近署所から現場までの距離は800mで、ポンプ2隊8人で出場した。
消防隊到着時、工事現場地下進入口及び工事用資器材搬送口から黒煙が噴出し、工事関係者数人が、出入口付近に避難していた。
(2) 最先到着隊の活動
中隊長は、逃げ遅れ者及び傷者等の情報を地上にいた工事関係者から聴取し、作業員4人が怪我をしているが、全員の避難は完了し、逃げ遅れはない旨の情報を得た。
関係者の情報から、不用意な進入は二次災害発生危険の増大につながると判断し、防ぎょ線一線を進入ロヘ延長させるとともに、後着の各隊に進入統制を周知した。
(3) 指揮隊の活動
ア 大隊長は、地下の工事現場内に濃煙が充満し、かつ地下約30mの位置で火災が発生していることから、次の3項目を活動方針とした。
?@避難者及び傷者の確認
?A延焼状況の確認及び強力な進入統制
?B情報の収集、分析及び管理並びに必