2 活動概要
「0スキー場で雪崩発生。スキー客多数が巻き込まれた模様。」との通報を受け、情報収集と後続隊の指揮運用のため、当務隊長以下指揮隊2人が冬山装備を整え、四輪駆動の査察広報車で先行出場。途中、地元居住の職員1人をピックアップし現場に向かう。天候は、ときおり激しい降雪が視界を遮る劣悪の状態の中、道路の除雪も不完全で、シーズン真っ只中の日曜日でもあり、不慣れな雪道で立ち往生している車や駐車場に入れ切れず停滞している車、諦めて下山してくる車に阻まれ、1.5km手前からは徒歩で車両を排除・誘導しながら、管内最遠地点、本部から約33km、30分の道程を倍近くの50分かけて現場到着。スキー場は約2,500人のスキーヤーで賑わい、BGMも流れ、雪崩が発生しパニックとなっている雰囲気はない。
パトロール室に向かうと、スノーボートで1人が運ばれて来たところで、関係者が慌ただしく行き交い混乱の極にある。責任者は報道機関の電話取材に忙殺され、現場の詳しい状況把握はできていない。救出された要救助者は呼吸停止状態で、看護婦資格を持つパトロール隊員、客として居合わせた医師や某消防局救急救命士らにより蘇生処置がなされている。関係者の話では、雪崩発生の約20分後に救出され、現場で約40分間の蘇生処置により心拍は再開したが自発呼吸はない。
パトロール隊のスノーモービルで、救護所より約1km上の雪崩現場に向かう。現場は初心者向きの緩斜面で、5〜8人が3組程のグループになり、スコップで雪を掘ったり、ストックを使って捜索している。圧雪車2台も、堆積した雪(デブリ)を掘り返して捜索に当