日本財団 図書館


理してみてください。せいぜいポイントは、2つか3つです。それに対して、例をつけるなりしたらいいのです。決して、文章化しないことです。ポイントのみを記憶に残して、その場にのぞめばいいのです。

 

?Cなまえ………もう一度、どうかおっしゃってください。 一度だけでは、聞き手は覚えていないかも知れません。説明はいりません。くどくなります。

 

?Dあいさつ……聞いていただいたお礼です。

 

あとは応用です。

 

2. 警戒心を持っている

 

わたくしが、講演に行きまして、皆さんの前に立ちますと、

 

「コイツ、なにを話しに来やがったんだい。どうせ、上が言えないから、コイツに言わせるんだろう」

 

なんていうイヤな空気が伝わってくることがあります。

聞き手の警戒心をとくには、どうしたらいいのでしょうか。相手が親近感を覚えるような話から始めることです。お天気のこと、身近におこったこと、健康のことなどなどです。

 

3. 外的条件に支配されやすい

 

人は皮フの外側のことに反応しやすいものです。場づくりをしていただきたいのです。机の向き、イスの位置、話す方向、会場の温度などなどです。

 

4. 内的条件に支配されやすい

 

聞き手の心のうちのことです。その場から、伝わってくる全体のフンイキを察知する努力がいります。話の効果をあげるためです。そのためには、全体を見ることです。あきてきたのかな、ねむたいのかな、のってきたかななどなどです。それに応じて、ご自分の話のカジとりをしてください。

 

5. 男性が多いのか、女性が多いのか

 

男性と女性とでは、話題によっては、生理的に受けとり方が違います。

 

「この間、ストリップを見に行ってきましてね、すごかったですよ……」

 

と、女性の多い会場で話してみてください。嫌悪されるでしょう。男性だったら、どうでしょうか。逆もまた真なりです。注意なさってください。

 

6. 年齢

 

聞き手の年齢層を認識する必要があります。お年寄りは、健康の話というよりも病気の話に花を咲かせます。ほんとうに、あきもせず、何時間も話をしています。血圧、糖尿、眼底出血、緑内症、胃かいよう、入歯の具合、シミ、関節炎、いくらでも出てきます。合い間、合い間に、ヨメ、ムコの悪口まで登場します。全身、これ病気の固まり、いいところひとつもなし、これを競っているかのようです。逆に、十代の若者に、

 

「君、血圧、いくつ」

 

と、聞いてみてください。

 

「エッ」

 

答えられるでしょうか。年齢の差、じつは、リズムも違うのです。話すスピードです。年齢が高くなるにつれて、ビートは落ちてきます。3ないし4ビートというところでしょうか。若くなるにつれて、高くなります。8な

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION