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1997 Vol.11 さわやか活動報告 「さぁ、言おう」12月号付録

ニュース&にゅーす 特別版

 

組織づくり支援グループ

 

市民の助け合いを促進するための研修会

 

(1日研修)北海道研修のご報告

北海道を皮切りに全国5ケ所の「市民の助け合いを促進するための研修会」(一日研修会)が8月から始まりました。その第一回目・北海道札幌市で8月6〜7日の2日間開催された研修会の様子を振り返ってご報告します。(下記日程表参照)

本事業は、日本自転車振興会の補助を受け、自治体、都道府県社会福祉協議会等の共催・後援により、地域の中からの掘り起こしと啓発を目的に開催しています。

組織づくり支援グループ一同は前日(8月5日)より現地に入り、道社協スタッフと2時間に及ぶ事前打ち合わせを行い、スケジュールの確認や資料点検を終えました。さて、次は明日に備えての腹ごしらえ…。北海道というとやっばりジンギスカン!我々は一路「サッポロビール園」へ直行。外は大雨という最悪の状況をよそに、各自「食べ放題」の文字に元をとろうと奮闘。さらに、時計の針は21時を回っているにもかかわらず、ご当地独特のちぢれメンとスープを求めてラーメン横町へ、いざ。満腹になったあとは、夏の夜の"すすきの"、"大通り公園"を散策しながら宿泊先へ。

翌日は、多少の雨は残ったものの、会場の北海道自治労会館には道内各地より百名余りの方が参加され、関係者一同「ホッ!」とひと安心。研修会は定刻どおりスタート。

北海道における在宅福祉サービスの現状は、自治体・町内会組織が全国で唯一活発な地であるという話をうかがいましたが、まだまだ団体数が足りなく新設は難しいようです。

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この研修会では、道内において民間給食を拡げたいという朝日カルチャーセンター西村秀俊所長(元アエラ編集長)のご紹介で、オーストラリアからミールズ・オン・ホイールズ協会のグラント・アンドリュース氏(南豪同協会事務局長・南豪同協会運営委員長)以下2名の方をゲストに迎え「オーストラリアにおけるミールサービスの取り組み」の活動報告を受けました。短い時間ではありましたがビデオ・スライドを利用しながらの説明は非常にわかりやすく、また参加者からも自分のできる範囲で活動ができるという意見があり、道内でも民間給食の団体が誕生する気配を感じました。なお、通訳をしていただきました須田木綿子さんも、米国セントルイス市で貧困生活者に対して給食等のサービスを行う団体(フリーデン・ハウス)で、シニア・プログラム・マネージャーとして活躍をしているとのことでした。

2日目は分科会。特に第2分科会では、団体の運営に関する内容が中心となり、特に事務局体制やコーディネートについての質問が寄せられました。特に担い手の交通費に関する考え方は広大な土地を持つ北海道ならではの地域性が見えました。第3分科会では、福祉教育研究会を主宰している木原孝久氏を講師に招き、助けられるコツや隣近所による援助の方法について事例を参考にしながらの内容となりました。身近な話題から、助ける側も助けられる側もその「コツ」を改めて発見し、会場からは笑いが多く出ていました。

最後になりましたが、参加者への連絡・講師選定・会場確保・当日運営等、共催してくださいました北海道社協、後援をいただきました北海道庁の皆様には、大変お世話になり、感謝申し上げます。また、オーストラリアの方々には交流会を持たせていただいた中で、「食」という視点の大切さには国境はないという事を学ばせていただきました。ありがとうございました。

(木原 勇)

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