シリーズ 生き方・自分流
呉服業界のゴッドマザーマイナスから始めた前向き人生
鈴乃屋チェーン会長 きものデザイナー
小泉 清子(きよこ)さん(80歳)
焼け跡の残る敗戦後の東京で、幼い子供2人を抱えて、女の細腕で呉服店を創業。全国に約200店舗を持つ大企業に育て上げたのは、きものデザイナーとしても知られる小泉清子さんである。
今年80歳という高齢にもかかわらず、きりりときものを着こなし、国内はおろか海外にまで活躍の場を広げ、その意欲はいまだに衰えることがない。長年のきもの文化の保護と継承に尽力した功績が認められ、昨年は勲三等瑞宝章が授与された。その一方で、平成元年以来、全国商工会議所婦人会連合会会長を歴任し、全国の女性経営者のリーダー的存在でもある。
いわゆるお年寄りの概念を越えて、エネルギッシュに活動する小泉さんに、老後という言葉は無用。今回は少し趣をかえて、生涯現役を実践する1人のスーパーウーマンの半生をご紹介します。
取材・文/眞明 育子