いないのだから、市町村からどうすると聞かれても、団体としては判断しかねる面もあるだろう。
また、介護保険法は、居宅サービスを委託する指定事業者となる一つの要件として、「法人であること」を定めているが、草の根団体に法人格を与えるNP0法(与党の法案名は「市民活動促進法」)は、本稿執筆時まだ成立しておらず、だから、現段階で市町村の問いに答えることは、その点でもむずかしい。
しかし、さわやか福祉財団への切迫した問い合わせに答えるため、NP0法案が与党案どおり成立したという前提で、さきに述べた四つのタイフをどう選択するかについて検討するための表(8〜9ページ)を書いてみた。前月号掲載の田中尚輝・編集部「介護保険法とボランティア(その2)」を参照しながら、考えていただきたい。
以下、表に沿って解説する。
●甲 会員の意向●
会員に、自分の気持ちが表のタイプ?、?、?のどれなのかを確認してもらうことが基本である。
?、?、?の各タイプで「介護」と書いているが、これは介護保険法で定める「居宅サービス」のことで、介護のほか、調理、洗濯、掃除等も含んでいる。これを介護保険法で定めるサービスとして行うためには、定められたホームヘルパー養成研修事業を修了しなければならない。