る給食サービスの配食では、当方に輸送手段がないので、『さわやか福祉』の力を借りたい。要介護者の移送サービスもそのような関係になると思う。いずれにしても協力してよりよいA市の介護サービスに努めたい」
一方、新しい状況となって「さわやか福祉」はどう対応するのか? 代表に聞いた。
「私は行政と一線を画す立場は取らない。しかし、"官"より"民"で、キメ細かくやったほうがいい事柄は必ずある。デパートやスーパーに対するコンビニの役割のようなもの。私たちは今後もその道を追求していくことになる。市民の助け合い組織に、きつい拘束は似合わない。だから当方の会員が福祉公社に登録替えすることは自由だし、双方に参加する人がいたとしても、こちらは構いません。A市が新設した福祉施設にうちの団体は申請書なしでフリーで利用OKといってくれている。また私自身が福祉公社の新しいヘルパーさんの訓練に講師として参加するなど、協力の実は着々と上がっている。官民が互いにサービスを広げれば、利用者の選択の場が広がるし、雨降って、地固まる。ほどよい決着がついたと思っています」
公的介護保険制度が発足してもホームヘルパーの数も足りない、必要な介護ができないとなると、市町村の責任問題にもなる。見通しの良い自治体は、今からホームヘルパー集めにかかり、ボランティアで活動していた人や、あるいは団体丸ごとのスカウトも行うようになる。ボランティア団体にすればお金の心配もなくなり、また介護技術を身につけた人であれば、保険制度の下で存分に力を発揮したいと思っても自然のなりゆきだろう。事実それによって介護の人手が増えるのだから、こうした動きにブレーキをかける必要はない。
ただし、それらはあくまでも活動する個人やそれぞれの団体のメンバーによる総意によって決定されるべきで、行政が強制すべきものではないはずだ。そして、介護の人材を求める市町村が忘れてはならないのは、十二月号で詳しく述べた通り、保険の対象外となる生活支援サービスや心の交流活動を主眼とするこうしたボランティア団体が残っていなければ、公的介護保険制度自体が破綻するということ。双方は車の両輪の関係なのである。