官・民が有機的に連携したふれあいのネットワークを
■ つまり、一番大切なことは、公的介護保険制度のほかに、日常の生活支援、そして話し相手や心のふれあいといった活動を支えるシステムが、車輪の両輪としてもう一方に構築される必要があるということを、みなで強く認識しなければいけない。
そして、その分野こそ、ボランティアの得意分野なのである。
各市町村等は、保険の対象とならないこうした活動にも、助成金を出すなどの別の方策を考えていってほしい。また、それを受けて、地域に住む私たちも、それぞれに、必要なものを提供できるボランティアレベルのネットワークづくりを広めていく必要がある。
介護にしても、心のサポートにしても、これはもう私たちみなの問題であり、市民もボランティア団体も行政も、それぞれが垣根をつくらずに、得意分野を有機的につなげていけるような連携が、ぜひ全国各地に生まれていってほしいものである。そして、そのためにできる限りお役に立てるよう、わが財団も積極的に各方面に働きかけを行っていくつもりである。
