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所の方数人をお誘いして週に一度の奉仕をさせていただくことになりました。その後昭和地区婦人ボランティアとして八〇数名のグループになって今日に至っています。

それから平成七年十二月、さわやか福祉財団の呼びかけに主人が共鳴し、私も引きずり込まれるような形で、市民互助型の有償ボランティア組織として、"芸南たすけあい"が発足しました。

芸南たすけあいでは、奉仕する人は一時間六〇〇円の謝礼金を受け取って何でボランティアか、という人があると思います。私も以前はそのように思っていたのです。長らく無償のボランティアをやっていた時、あるシンポジウムに引き出されて、その時有償ボランティアについて、若い人には魅力があるかもしれないけれど、私としては気が進まないと話したことがあるのです。

今でもチケットをいただく時、瞬間、奉仕の気持ちが差し引かれるような恨めしい思いがよぎりますが、しかし静かに考えてみますと、これはいつも優位に立っていたいというおごりが内心で作用してはいないか?

そしてこのシステムは良くできているなぁ!と思うようになりました。謝礼金の額がビジネスのものと比べ安価であり、サービスを受ける側の気持ちに立てば頼みやすいということが決定的な利点です。またサービス提供者の側で考えると、継続性、責任度という点で、安直な気持ちではいけないということが重要なことだと思います。

そしてチケットを時間預託するか、現金交換するかの選択は自由であって、その人が時間預託をして、自分としてはなるべく使用しないで死ぬまで健康に過ごせるように努力するとすれば、それが最高の人生といえ

 

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