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も、『あら、保健婦さんだわ』と、気軽に声をかけてもらえるようになったんです。それで、嘱託を退いたあと地区の婦人会に入って、おまけにそこの婦人会長と町内に四つある婦人会の代表が集まった連絡協議会の婦人会長までダブルで引き受けちゃったもんですから、もう、それからは、何をしようなんて考える暇もないくらい、忙しくなっちゃいました」

礒谷さんが地区の会長になって、まず手がけたのが、クラブを増やすこと。卓球やお茶、料理、着付け、書道といったクラブを次々とつくって、自らも積極的にクラブ活動に励んだ。一方、連絡協議会を通じては、交通安全運動の街頭補導を行ったり、社会福祉協議会の協力依頼による独居老人のための給食弁当作りなどのボランティア活動もしている。

「何にでも挑戦したい欲張りなタイプなの(笑)。遊ぶことも大好きだし、人の役に立つこともしたい。婦人会連絡協議会では、福祉フェスティバルや町民大会などの催しものにも、ボランティアとして参加しているんですが、それもこれも声をかけるとみなさんが協力してくださるおかげ。ホントに、いい仲間に恵まれて幸せです」

これらの婦人会活動の一方、礒谷さんは、社会福祉協議会の個人ボランティアにも登録し、老人クラブの旅行の救護班に参加したり、介護教室の講師を務めたりもしている。

「第二の人生をこんなに楽しいものにしてくれたこの町に、何らかの形で恩返しがしたいと思って。老後は誰でも積極的に社会参加をすることが、生きがいに通じるんだって、つくづく感じています。おかげさまで今は、退職する前以上に元気なんですよ!」

地域の中で見つけた新しい仲間と活動が、礒谷さんのいちばんの宝物だ。

 

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地域でのさまざまな活動が礒谷さんの元気のモト。

 

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「婦人会員のボランティア活動です」

 

 

 

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