というふうに意識が変わってこない。そんなもどかしさはあります。
堀田 そうですね。私は「思うことの四〇%できたら大成功」といっているんですよ。裏返すと、六〇%もどかしい。でも、これはいわない。手が時々震えているといわれますが(笑)。非営利団体の組織、ネットワーク組織というのは、今はまだそうして力を付けて、みんなの力をぐっと広げていく時期なんですね。
市民が気軽に活動できるセンターをつくるのが夢なんです。
堀田 ところでこうして活動してこられて、庄子さんのさらなる夢を最後に伺わせてください。
庄子 市民が積極的に参加するシニアセンターを各地にぜひつくっていけたらと考えているところです。日本では行政があちこちに市民センターだとかをつくりますけど、これはほとんどただの貸しホール。箱モノだけがつくられて、中身が全然生きてないですね。私が思い描くのはアメリカのシニアセンターです。市民団体が自主的、自発的に積極的なものをつくっていって、そこでいろいろな活動を活性化させようと。
堀田 それは壮大な夢ですね。
庄子 そうなんです。今年の七月から九月まで東北での「国際ゆめ交流博覧会」というのがあるんですが、そこで、アメリカで現にシニアセンターの運営に携わっている人やジャーナリスト、こちらの行政の人たちも参加する「日米フォーラム」を計画しました。それを新聞で取り上げてもらったんですが、「こういうシニアセンターを私たちも待っていたんです」と市民からすごい反応がありました。一人でぶらっと訪ねても、仲間がいる、すぐ参加できる活動、遊びがある。「ぜひこれを実現してくれ」と。
堀田 みなさん、心の中には熱い思いを持っているんですよね。
庄子 さらに意外だったのは、動きの鈍い仙台市が市長自ら電話をかけ