日本財団 図書館


ける必要を痛感しています。さわやか福祉財団の「ふれあい社会」や「さぁ、言おう」の呼びかけに心から賛同します。

人の厚意は遠慮なく感謝して受ける心、自分のできることを人に申し出る勇気を持って、生きる喜び、楽しさに満ちた日本をつくるのに努力したいと願っている次第です。

 

ある依頼

匿名希望 50歳

助け合いの会を発足させて4ケ月を過ぎようとしていますが、意外と順調に動いているほうでしょうか。先日行政の方から、早朝に4歳の娘の面倒を見てくれないかとの問い合わせがあり詳細を聞く。担当者はほとんど内容がわからず、当方で引き受けられるかどうか、とにかく1日時間をいただくことにしました。その日約4時間、可能な限り電話と足を使って、まだわずかな会員に連絡する。ほとんどむずかしい朝の5時〜7時という時間にやはりOKといえる人はいなかった。そこで民生委員の方々と訪問し、近所で困っている家族のために何とか手を貸してあげられないものか聞いて歩きました。約10軒ほど。しかし…悲しいかな、足が痛いの、他人の命を扱って何か起きたらいけないとか等々。なんで他人の手を求めてきたのか、それなりの理由があってのこと。せめて2〜3日、いや、お互い様だもの――となぜひと言口にしてくれる人がいなかったのか。残念でなりません。

その依頼の奥様は心臓病で、薬を飲むにも、5時起きして働きに出るご主人の手を借りないと飲めず、4歳の娘を保育園に連れていくこともできず、ほとんど寝たきりの1ケ月半だったのです。まだ32歳という若い方なのに家族のために働かねばならないご主人の気持ち、そして疲れ。入院もできずに娘のために横になっていた若いお母さん。我が家も退院してきたばかりの祖父がおり考えていたのですが、こうなったら「預かろうよ」という高校生の娘と祖母の言葉に返事をもって伺った時にはすでに丸一日かかってしまいました。困りきったご主人は、これ以上入院させないわけにはいかないと、病院から帰ってきたばかりでした。私たちの会の現状をご理解のうえ、改めてのご主人からの返事は、隣の市のご主人のお姉さん夫婦に頼みますとのこと。年末まで娘さんを送迎してもらうことになったのです。どこか違うんじゃない?何かが間違っていないかしら?どうにも動きのとれなかった会、それ以上に"寝たきりゼロ運動"を掲げている市側のや

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION