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ヨーロッパ委員会から

国際ロラン協会へのメッセージ

 

ヨーロッパ委員会から見たロランCの現状について

 

ご存じの通り、私は残念ながら会議には出席できず、ロランCについての私の意見を述べることができませんでした。しかしこの会議に向けて、我々の現状を何らかの形で説明しておきたいと考えた結果、私が会議で発表することを予定していた内容の主要な部分を要約してお届けすることにしました。それに加えて私は発表文のテキストも電子メールでお送りしました。ご成功を祈ります。

敬具

 

Brian Toll

 

国際ロラン協会へのメッセージ

 

題目:ヨーロッパにおけるロランCの現状−ヨーロッパ委員会の内部からの見解

 

1. この短い報告をできることなら会議の席で自ら発表したかったのですが、残念なが

ら書信の形で送ります。ブラッセルで、急用に忙殺されているのがその理由です。

 

2. ヨーロッパ連邦におけるロランCの現状は、非常に簡単に言えば次の通りです。

 

3. ヨーロッパ共同体は、利用できる全ての航法システムの最適利用を実現することに腐心している。その結果、最低の公共料金で安全な航法を援助することができるように、最高の到達範囲と利用可能性を実現したいと思っている。

ヨーロッパ横断交通ネットワークの開発に関するガイドラインの中には、その優先項目として測位と航法ネットワークの開発が含まれており、その中には衛星システムもそれ以外のシステムも含まれている。(それらは将来のヨーロッパ電波航法計画の中で定義されることになっている。)

 

4. 海の安全に関する共通の政策について話し合った中で、ヨーロッパ委員会が行ったもう一つの提案は共同体の活動により電波航法チェーンの開発を援助することであった。共同体ベースで行うことにより規模の利益が得られ、一層高技術のシステムが利用でき、その結果国単位では行い得ないか、あるいはコストが掛り過ぎる改良プロジェクトを実現することが可能になると期待される。ロランCはヨーロッパにおいて、最も広範に利用ができる地上の航法援助施設なので、特に重要とみなされており、そしてヨーロッパ議会はロランCシステムが国際的必要条件を満たしており、衛星による航法援助施設の開発と両立し得るという見解で一致している。

 

 

 

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