(ウ) 水深、天端高、干満差
空気室に作用する力や空気室全長を計算するさい必要となる。
(エ) 潮流
空気室に作用する力の計算のさい必要となる。
(c) シミュレーション
(a)で例示した負荷条件の電球電圧、(b)で求めた波高階級別出現率、分布中心周期、防波堤の90゚ の方向と波向きのなす角、及び制御器効率(=0.85:実験値による)、充電効率(=0.9:海上保安庁設定値)、安全係数(=1.6)を入力してシミュレーションを行う。シミュレーションは、空気室半径を0.5〜2.0mまで0.1mステップで変化させ、他方発電装置台数を1〜10台まで1台ステップで変化させて、各々充電電量を計算し表示する。
複数の表示があった場合、
(ア) 負荷条件(常用消費電量)を満たす。
(イ) 空気室建設と発電装置設置にかかる経済性を考慮する。
(ウ) 空気室と発電装置の設置条件を考慮する。
の各条件を検討して空気室の大きさと発電装置台数を選択する。
安全係数1.6 は平成7年度の調査研究において求めた値であり、利用範囲波エネルギー(波高0.25〜1.50m、周期3.0〜9.0秒)が最低となる季節の値と、最低月の比較により導いた値である。
図−4.42にシミュレーションのフローチャートを示す。また、リスト-4.2にシミュレーションのプログラムリストを示す(言語はCである)。なお空気室全長は昨年度の調査研究により、上は天端高から下はL.W.L−1.6m 迄とする。