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? 模型の縮尺

・ 千葉港市原防波堤灯台の場合

千葉港市原防波堤灯台(以下単に千葉港と略す)の位置図を図-4.2に示す。東京湾の内側にあり、ほとんどが湾内波である。千葉港の防波堤断面図を図-4.3に示す。防波堤の幅は5.0mである。千葉港の灯塔外観図を図-4.4に示す。空気室は港外側に取り付ける。空気室・発電装置設置図を図-4.5に示す。波浪データとして東京灯標の波浪出現頻度表(年間)を表-4.2に示す。周期2.1〜5.0秒が97%以上あり、波高1m以下が99%以上を占める。

図-4.10に水槽実験可能領域に基づく周期-波高拡大特性グラフを示す。図-4.10は横軸が波高(m)であり、縦軸が周期(s)である。図中の線1/1は表-4.1の回流水槽造波能力の各点を線で結んだものである。図中の線1/2 は縮尺1/2の模型を使用し表-4.1の波を作用させたときの実機換算波高と周期をプロットし、線で結んだものである。(図中の線1/3〜1/10 も同様、縮尺1/3〜1/10の模型を使用し表-4.1の波を作用させたときの実機換算波高と周期をプロットし、線で結んだものである。)

東京灯標の波浪出現頻度は、周期2.1〜5.0秒が97%以上あり、波高1m以下が99%以上を占める。ここで図-4.1において実機換算して、波高1mでかつ周期3〜5秒の波を作用させることが出来る最低の縮尺は1/4である。また周期2〜3秒の分布を見ると、出現頻度の約95%が0.5m以下であり、図-4.10 に示す周期-波高拡大特性グラフの縮尺1/4の線においては、実機換算周期2〜3秒における実機換算波高は少なくとも0.5m迄は可能である。従って、千葉港の模型の縮尺は1/4とする。

・ 平潟港南防波堤灯台の場合

平潟港南防波堤灯台(以下単に平潟港と略す)の位置図を図-4.6に示す。平潟港は茨城県と福島県の県境にある。平潟港の防波堤断面図を図-4.7に示す。防波堤の幅は18.5mある。平潟港の灯塔断面図を図-4.8に示す。空気室は港外側に取り付ける。空気室・発電装置設置図を図-4.9に示す。波浪データとして小名浜港の波高・周期別度数分布(通年)を表-4.3に示す。周期3〜12秒が95%以上であり、発電対象波浪は1.5m迄である。

図-4.10において、実機換算周期3〜12秒の間で実機換算波高1.5mが得られる線は縮尺1/9の線である。よって平潟港の縮尺は1/9が適当である。

? 実験装置の水槽への取付

空気室模型は実海域での防波堤への波の作用の仕方を考慮して、作用する波を全面で反射できるよう、水槽の最後部に波浪反射板を取り付け、そこに空気室を設置した。波浪反射板の水槽への取付図を図-4.11に示す。写真-4.1に示す

 

 

 

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