日本財団 図書館


4. 平成9年度の調査研究

 

平成7年度は主として波エネルギーの分布を調査研究し、平成8年度は主として空気室・安全装置の設計方法について調査研究した。両年度の調査研究において予想発電量推定理論を基に、海象条件・負荷条件から空気室大きさ・発電装置台数を仮定し、予想発電量の計算を行った。

そこで今年度はその予想発電量推定理論を検証するため、水槽にて空気室模型実験を行い、合わせて当理論に基づきシステム設計指針を作成する。

なお予想発電量推定理論とは、内部波高の計算に港湾技術研究所が矩形の断面を有する空気室模型で実験を行い整理した資料の1つである波高伝達率のグラフを利用し、

? 利用波高0.25〜1.50mにおいて波高区分毎に内部波高を計算する

? 規則波として発電装置1台当たり流量、圧力、空気エネルギー、空気室効率を順次計算する

? 波高区分毎に不規則波の波エネルギーを計算し、空気室効率、発電装置効率、波浪出現率、管制器効率、波向き出現率等を乗じる

以上の過程により発電出力を求めるものである。

 

(1) 水槽実験

? 対象空気室

平成8年度、空気室や安全装置の設計方法を調査研究した時、個別事例として千葉港市原防波堤灯台、串本港南防波堤灯台、根占港北防波堤灯台、平潟港南防波堤灯台を選定し、具体的な数値を代入して空気室、安全装置他を設計した。

そこで今年度は湾内の事例として千葉港市原防波堤灯台を、外洋の事例として平潟港南防波堤灯台を選定し、この2例の空気室の模型実験を行う。

? 実験水槽

海上保安試験研究センター(立川市)の回流水槽を使用した。

(a) 概略仕様

011-1.gif

(b) 概略図

回流水槽の概略図を図-4.1に示す。

(c) 造波能力

表-4.1の通りである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION