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2 事業概要

 

2.1 調査研究の目的

 

孤立した防波堤、岩礁及び灯浮標等、商用電源が導入困難な場所に航路標識を設置するとき、これに代わる安定した電源の確保が求められる。

海上保安庁は現在、灯浮標の電源としてクリーンで豊富な波のエネルギーを利用した、浮遊式波力発電装置を開発し数多く実用化しているが、さらにこれを応用し、灯浮標と同程度の電源規模である沖防波堤上の灯台、岩礁上の灯標の電源として小型固定式波力発電システムについて調査研究する。

 

2.2 調査研究の概要

 

本事業は平成7年度から平成9年度までの3か年計画で、防波堤灯台等へ利用する小型波力発電システムの調査研究委員会を設置して、小型固定式波力発電システムについて調査研究した。

 

(1) 平成7年度

? 日本周辺海域の波エネルギーの分布を調査した。

? 特定地点における波浪データの推定方法を調査した。

? 前?で得られた波浪データを基に予想発電量の推定方法を調査した。

 

(2) 平成8年度

? 防波堤灯台等へ利用する小型波力発電システムとして適切な空気室形状、材質、大きさ、取付方法を調査した。

? 防波堤灯台等へ利用する小型波力発電システムとして適切な安全装置を調査し考案した。

? 具体的な事例を選定し、事例毎に空気室、安全装置を設計した。

 

(3) 平成9年度

? 実験用模型を製作した。

? 水槽実験を実施し性能検証を行った。

? システム設計指針を作成した。

 

2.3 研究事業の実施経過

 

(1) 平成7年度

初年度研究開発期間 平成7年4月1日〜平成8年3月31日

? 資料調査と基礎調査(平成7年4月13日〜6月28日)

研究開発に先立ち、今まで実験が行われた固定式波力発電システムを調査した。

また、各海域の波エネルギーを推定する方法として、海域別灯浮標負荷曲線を調査した。

? 第1回委員会(平成7年6月29日)

第1回委員会では「防波堤灯台等へ利用する小型波力発電システム調査研究」

 

 

 

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