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海上災害防止センター“消防訓練施設“完成

 

海上災害防止センター

防災訓練所

 

1 海上災害防止センター防災訓練所ではどんな仕事をしているの?

 

「海上災害」という概念があります。これは「油若しくは有害液体物質等の排出又は海上火災により人の生命若しくは身体又は財産に生じる被害をいう。」と海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律で定義されていますが、現代社会では膨大な量の油類が海上輸送されているため、船舶の海難等に伴う被害の発生は後を絶たず、このような事故の未然防止の分野を強化するとともに、万が一の海上災害が発生した場合に備えることが必要です。

万が一海上災害が発生した場合、初期に的確な判断により防除活動が展開されると被害の発生を最小に抑制することが可能ですが、防災訓練所では海上災害が発生した場合如何に考え、どのように行動するべきであるかなど日本で唯一の海上防災に係る訓練機関として座学と実習による海上防災訓練を行っています。

海上防災訓練は、?船舶火災等の消防訓練 ?流出油防除訓練の二つに大別でき、タンカー乗組員は無論、電力・石油会社の防災担当者また国や地方自治体の防災担当者等が参加して年間を通じ訓練生のニーズにあった多種多様な訓練を行っています。

 

2 消防訓練施設はどんな施設なの?

 

防災訓練所が行っている海上防災訓練のうち、船舶火災等の消防訓練を行う消防訓練施設は東京湾の中央に位置する第二海堡(無人島)に昭和52年建設されました。

以来ここでは実際に油やガスの火災を起こし、これを消火するという消防訓練が繰り返し行われ、平成10年3月までに約42,000人の方々の育成を行ってきましたが、建設以来20数年経過し、訓練施設の老朽化が著しくなったことから、日本財団をはじめ関係団体のご支援により新しい消防訓練施設に生まれ変わることになりました。

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新消防訓練施設の代替えは、タンカーの構造の変化、また、臨海郡に立地する電力・石油会社等のニーズに応えるべく行い、平成10年3月31日世界でも有数の施設として完成し、平成10年度から従来より更に現実化・高度化した消防訓練が行われることになりました。

 

 

 

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