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であり、油処理剤によって、対油散布率に大きな差がある。

また、航空機散布用油処理剤S-5は対油散布率2.5%で乳化率24%であった。

一方、外国製油処理剤については、散布量が少なくなるほど乳化率の値が高くなる傾向を示したが、これは、実海域であれば海水により無限に希釈されるが、ラボ試験、特に通常型油処理剤の試験法である今回の試験方法で行った場合、海水:油:油処理剤比は、

海水 : 油 :油処理剤 = 50 : 1.67 : 0.33

と、海水:油比は非常に低くなる。このような低い海水:油比の条件の下で、かつ、閉鎖系で攪拌を行うと、界面活性剤自体のミセル(注)が油を取り込み急速に凝集するためと考えられる。

 

注:ミセル

一定濃度以上の界面活性剤の溶液中でつくられる分子又はイオンの集合体

 

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