?-1-3 水槽特性の調査
海上災害防止センター研修所(横須賀市)の訓練水槽は、油を散布して油の防除訓練等を実施している水槽であるが、本水槽を使用して油回収装置の油回収試験を実施するためには、水槽特性を明らかにしておく必要がある。
このため、本調査研究では波長3m〜10mの範囲における入力波高と水槽内に発生する波高の関係、さらに、各波長における波高の減衰及び同調の関係を調査した。
(1) 計測方法
1) 波高計測
波高のデータは、水槽内に容量式波高計を取り付け、ペンレコーダーによってモニターするとともに、A/D変換を行ってパソコンに取り込んで解析した。
2) 計測手順
計測は造波開始後、十分な時間が経って入・反射波が混在する状態で、かつ、波形の安定を目視及びペンレコーダーで確認してから開始した。今回の計測では、造波開始から約2分間の待ち時間をとった。
なお、計測は2分間とした。
3) 計測位置等
波長3〜10mの波について、波高を3〜5種類設定して計測を行った。波高の計測位置を図1-18に示す。水槽中心付近で、水槽幅の1/2,1/4(観測窓側)の位置を基準とし、その点を計測点1,2とした。また、波長6,10mのついてはさらに波高計の位置を変えて計測を行った。波長6mでは計測点3を、波長10mでは計測点3〜5をそれぞれ追加した。ただし、波長10mの場合は設定波高170mmの1種類のみ追加計測した。
波長と計測点の関係を以下に示す。